師走。
師匠、転びますよ!
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最近、日付と曜日の感覚が可笑しい。
今日って何日の何曜日だっけと思うことばかりだ。しかも、すぐに忘れるから性質が悪い。
一体どうしてくれよう(知るか)
因みに、本日はれいふぁん殿に予告したとおり、引き篭もってました(いつもだろとか言わない)
俺の場合、こうやって人間性が失われていってるんだと思う。
親にくっついて、鬼太郎見てたんだけど…。
面白い、っちゃ面白いんだけどね。えーと、吹き替えでみたいかな(おい)
CG妖怪が、親父以外俳優キャストかー。あはは。
携帯擬人化、いつぞや言っていた紅葉君との話です。
飛鳥に言わせたかった台詞やってみたんだけど…、後ろから飛鳥を蹴り倒したくなったのは俺だけ?
比較的大人しい音でドアベルが鳴った。
背を向けていた飛鳥は、まるで尋ね人が誰か解っていたかのように振り向く。
「いらっしゃい、紅葉君。」
「こんばんは。お邪魔して、いい…ですか?」
何語で綴ってあったか忘れたが、紅葉が問うのは外に掛かっていた閉店の意の札の所為だろう。
「勿論。こちらにどうぞ。」
飛鳥が席に促すと、紅葉は一つ頷いて店内に入ってくる。
軽い身のこなしでカウンター席につくと、不思議そうな顔を飛鳥に向けた。
「今日は、お店閉めるの早いんですね?」
そうだね。と、飛鳥は笑って手際よく作業をしていく。コリンズグラスがかたりと音を立てた。
「今日はもう、君以外のお客様は来ないからね。」
飛鳥の言葉に、紅葉はきょとんとする。その様はやはり飛鳥に小動物を思わせた。
氷がグラスに当たると、いつもと変わりない涼しげな音がする。
「朝から、今日はここに呑みにくる、と決めていてくれただろう?」
違う?、と問いかけると、今度は驚いたように目を見開いた。
「え、何で知ってるの、飛鳥さんっ?」
「昔からね、こういう勘は当たるんだ。嬉しいよ、来てくれて。」
紅葉は恥ずかしそうに笑って、新しく栓を開けた白ワインが静かにグラスに注がれていくのを見つめた。
続いて杏露酒を注ぐ飛鳥の手を眺めながら、紅葉が躊躇って、けれど言葉を零す。
「あの、ね、飛鳥さん。俺ね、大切なひと、出来て、」
言って耳まで真っ赤になる紅葉を、カシスを満たしだした飛鳥は楽しげに見る。
その間にも、グラスは紅く染まっていった。
「素敵な人なんだってね。」
聞いているよ、おめでとう。
飛鳥を見上げる紅葉は、グラスに作られているカクテルよりも紅くて。
少しだけ悪戯をしたい、なんて感情が昇ってくる。
「でも、どんな素敵な相手でも…、君を虜にするなんて妬ましいね。」
指先で操るマドラーが、グラスの赤を揺らした。
一瞬紅葉は固まって、何言ってるんですか!と慌てだした。
こう素直に反応されると、楽しくなってしまうのだけれど。
「なんて、ね。…、はい、どうぞ。」
小さく音を立てて、飛鳥は紅葉の前に赤い、甘い液体で満たされたコリンズグラスを置いた。
「もうっ、飛鳥さんてば!」
驚かすんだから、と怒ったように笑って、グラスを傾けた。
紅葉君。今度は、素敵な恋のお相手と一緒においで。
カクテルに喜んでくれたらしい紅葉に、飛鳥はそっと囁いた。
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