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師走。 師匠、転びますよ!
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昨日、上げようと思ってたのにうっかりしてました。
最早私の頭の中は大変なことです。
何か手が動いているのかいないのか。

ラビアレばんがるばんがる。がるがる。


なので、取り敢えず携帯擬人化。
柘榴君と、春之丞です。だいぶ春之丞×柘榴君です。
ごめんなさい。
先に謝ります、ごめんなさい。



暗闇。
バイクを走らせていた柘榴は、ライトが照らした人影にブレーキをかけた。
ライトに照らされても未だ黒く、闇を落とす男。
「春之丞さん…、っすか?」
ぽつ、と柘榴は呟いた。
その闇は紫煙を燻らせながら、のそりと柘榴を見遣る。
「…あぁ、」
返事というよりは、柘榴か、とでも言う風に男、春之丞は声を落とす。

「ん、と…。二日振り、なんすけど。」
バイクを春之丞のそれの後ろに停める。
春之丞の腰掛けたガードレル、隣に座った。柘榴が思うより近い。
同じようにポケットから煙草を取り出し、ライターを捜す。
思うように見付からず、眉を寄せた。
すると、小さな声が柘榴を呼んで、顔を上げるとそこには――…。

ちか、い…ッ?

煙草の先を押し付け、柘榴のそれに火を移す。
ただそれだけのこと。
一瞬噎せかけて、しかし取り戻す。平静を装って、柘榴は離れた横顔を盗み見た。
そして見えたのは何てことなさそうな、いつもの無表情。

どぎまぎしてんの俺だけかよ。

何と無く不服だ。
だから、というか意地悪にもならない質問を柘榴は春之丞に放ってみた。
「慣れてんすか、そーゆうの。」
その言葉に春之丞はまさか、と答える。
「誰にでもすると、そう思うのか。」
柘榴?と囁かれる。
いつも硬く無感動な声が、どこか甘美に響いた。
「…に言って、」
びくりと身体を固くする、春之丞の闇よりも黒い目は淡い柘榴のそれを捕らえて離さない。
また名を呼ばれ、思わずハイ、と答える。すると春之丞は、笑みに似たものを浮かべて柘榴を覗き込んだ。

「この後の予定は、」
「特にないっす。」
それを聞き、頷いた春之丞がそれなら、と立ち上がった。
「なら、家に来るか。良い酒がある。」
思いがけない誘い。柘榴は一瞬凍り付く。
来ないか、と無感情な声に柘榴は慌てて答えた。
「っ、行きます…!」
すると、春之丞は一つ頷き立ち上がる。
ちゃり、小さな音をさせバイクの鍵を揺らした。
振り向き様に行くぞ、と呼ばれ、柘榴はやはり慌てて後に続いた。


落ち着かない理由を、柘榴は何故か見付けられない。
ただ、春之丞の所為だということだけは心の何処かで気付いていた。

 
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